一般外来

一般診療で頻繁に関わる症候や内科的疾患、及び入院患者の一般的・全身的な診療とケアに対応するために、幅広い内科的疾患に対して適切な対応ができることを目標とします。


1. 指導医
主任診療部長 後藤 学
(指導責任者)
日本内科学会 総合内科 専門医、日本消化器病学会 指導医、日本内視鏡学会 専門医、インフェクションコントロールドクター
診療部長 大艸 孝則 日本内科学会 認定内科医、日本循環器学会 専門医、日本心臓リハビリテーション学会認定指導士

2.臨床研修協力施設
・医療法人社団青葉 いまいホームケアクリニック(札幌市)
3. 研修カリキュラム
一般外来研修は4週間が必修である。ブロック研修で1日午前・午後すべてを一般外来に充てた場合、4週間×5日(1週間の勤務を月-金の5日とする)=20日分の研修が必要である。午前中のみ、あるいは午後のみの外来を1単位(1コマ)とすれば、20日×2=40単位の研修が必要なことになる。
当該並行研修と同時にブロック研修を行っている診療科の研修への影響を最小限にするため、原則として並行研修は週1~2日までとする。
20日分、すなわち40単位の研修を、週1回午前のみの並行研修で行うとすると、40単位÷1=40日、40日÷1(日/週)=40週必要である。

一般外来研修の並行研修の日数を、同時にローテート研修している必修診療科の研修期間に含めることができる(ダブルカウントできる)のは、以下の場合のみである。
・内科研修中に一般内科外来を並行研修する場合
・地域医療研修における一般内科外来/プライマリ・ケア外来/家庭医療外来を並行研修する場合

これらの趣旨に鑑み、当院では、内科、地域医療との同時研修(並行研修)において、一般外来研修の主たる経験の場をそこに設ける立場をとっている。
4.研修内容
症候・病態について適切な臨床推論プロセスを経て解決に導き、頻度の高い慢性疾患の継続診療を行うために、特定の症候や疾病に偏ることなく、原則として初期患者の診療及び慢性疾患患者の継続診療を含む研修を行う。例えば、一般内科、地域医療における研修が想定され、特定の症候や疾病のみを診察する専門外来や、慢性疾患患者の継続診療を行わない救急外来、予防接種や健診・検診などの特定の診療のみを目的とした外来は含まれない。

経験すべき症候
外来又は病棟において、下記の症候を呈する患者について、病歴、身体所見、簡単な検査所見に基づく臨床推論と、病態を考慮した初期対応を行う。
①ショック ②体重減少・るい痩 ③発疹 ④黄疸 ⑤発熱 ⑥もの忘れ ⑦頭痛 ⑧めまい ⑨意識障害・失神 ⑩けいれん発作 ⑪視力障害 ⑫胸痛 ⑬心停止 ⑭呼吸困難 ⑮吐血・喀血 ⑯下血・血便 ⑰嘔気・嘔吐 ⑱腹痛 ⑲便通異常(下痢・便秘) ⑳熱傷・外傷 ㉑腰・背部痛 ㉒関節痛 ㉓運動麻痺・筋力低下 ㉔排尿障害(尿失禁・排尿困難) ㉕興奮・せん妄 ㉖抑うつ ㉗成長・発達の障害 ㉘妊娠・出産 ㉙終末期の症候(29 症候)

経験すべき疾病・病態
外来又は病棟において、下記の疾病・病態を有する患者の診療にあたる。
①脳血管障害 ②認知症 ③急性冠症候群 ④心不全 ⑤大動脈瘤 ⑥高血圧 ⑦肺癌 ⑧肺炎 ⑨急性上気道炎 ⑩気管支喘息 ⑪慢性閉塞性肺疾患(COPD) ⑫急性胃腸炎 ⑬胃癌 ⑭消化性潰瘍 ⑮肝炎・肝硬変 ⑯胆石症 ⑰大腸癌 ⑱腎盂腎炎 ⑲尿路結石 ⑳腎不全 ㉑高エネルギー外傷・骨折 ㉒糖尿病 ㉓脂質異常症 ㉔うつ病 ㉕統合失調症 ㉖依存症(ニコチン・アルコール・薬物・病的賭博)(26 疾病・病態)

※経験すべき症候及び経験すべき疾病・病態の研修を行ったことの確認は、日常業務において作成する病歴要約に基づくこととし、病歴、身体所見、検査所見、アセスメント、プラン(診断、治療、教育)、考察等を含むこと。