薬剤部
ごあいさつ 薬剤部長 滝沢和文
当院薬剤部は、2016年10月に新築移転後、試行錯誤を繰り返しながら、より良い業務を構築中です。現状における薬剤部業務は、病院薬剤師の通常業務(調剤、薬品情報提供、薬品管理、病棟薬剤業務等)の他、各チーム医療(感染症、癌疾患、心不全、栄養サポート等)に積極的に参加し、薬剤師機能を発揮できるよう努めております。また、PET検査を行うための放射性医薬品の安全管理・安全使用の体制の確保に薬剤師が関与しております。
一方、薬剤師は、“患者様を薬の副作用から守る”重要な責務があります。具体的には、最適な薬物療法を意識し、以下に示す様々な業務を担っております。
- 医師へ、より良い医薬品の選択、投与量、投与速度の提案
- 患者様に投与する薬の、相互作用・重複作用等の確認
- 患者様に、起こりえる副作用発現や、重症化を予防するための方法を説明
近年、『とてもよく効くが、副作用にも注意が必要な医薬品』が次々と登場しており、薬剤師の“患者様を薬の副作用から守る”責務は、益々重要性が高まると想定されます。
最後となりますが、当院薬剤部は、今後とも、医療スタッフと協働し、患者様中心の医療の一端を担って参ります所存ですので、何卒よろしくお願いいたします。なお、当院薬剤部で働くことに興味がある薬剤師の方、施設見学等を随時受け付けております。
薬剤部理念・方針
[理念]
- 患者様にとっての最適な薬物療法を提供致します。
- 薬剤師としての自己実現が可能な部署をつくります。
[方針]
- 医療スタッフと協働し、チーム医療を行います。
- 経済性を踏まえた薬物療法、薬品管理を行います。
- 継続した自己研鑽を行い、より専門性の高い薬剤師を目指します。
- 快適な職場環境を作り、個々の薬剤師機能を発揮します。
業務内容
当院ではローテーション制を採用しており、調剤室の業務から病棟業務まですべての業務を全ての薬剤師が行うようにしております。調剤部門
薬剤師は、医師が処方した薬について、用法用量、飲み合わせなどに問題がないか、また年齢、肝機能、腎機能等の状態によって、調節が必要な場合があるため、それらを電子カルテで確認して調剤を行います。一人ひとりが安全・安心に薬物治療を受けることができるように努めています。 |
注射部門
医師が処方した注射せんに基づいて、薬剤師が投与量・経路・速度、併用薬、配合変化等確認して調剤し、一人ひとりの注射薬をセットして病棟に払い出します。 |
病棟業務
各病棟(5病棟)に1人配置し、病棟薬剤業務実施加算を算定しています。薬剤管理指導をはじめ持参薬鑑別・管理、カンファレンスの参加、処方薬のチェック、処方提案、医師と合意の元での処方入力など病棟活動を積極的に取り組んでいます。 |
チーム医療
- 感染制御チーム(ICT;Infection Control Team):薬剤師2名
- 栄養サポートチーム(NST;Nutrition Support Team):薬剤師1名
他にも各種委員会にそれぞれ薬剤師を配置し、積極的にチーム医療に関わっています。
PET薬剤品質管理業務
PET検査とは「陽電子放射線断層撮影検査(Positron emission tomography)」という意味です。PET検査で用いられるFDGやNH₃は半減期(寿命)が短いので専用施設で検査当日に合成します。薬剤師は合成された薬剤の品質試験を行っています。合成された薬剤の純度試験、不純物の確認試験、エンドトキシン試験、無菌試験の他幾つかの試験を行い合格した薬剤が投与されます。 |
当院で働くことに興味のある薬剤師の方へ
新入職、中途採用時でもプリセプター制度を導入し、段階的に指導していきます。業務のことからプライベートなことまで相談できるような体制を整えています。また、マニュアルをもとに1ヵ月単位で業務の到達度を確認し、個々のペースで進めていきます。新入職の場合は1年を目途に病棟業務に従事します。当院には、複数の認定薬剤師、専門薬剤師が在籍しており、後進の育成にも尽力しております。