心臓弁膜症に対する治療
心臓弁膜症手術
心臓弁膜症に対する治療は内科が中心となって行うカテーテル治療(TAVI、MitraClip)と、心臓血管外科が中心となって行う手術治療の2種類があります。心臓血管外科が行う手術治療は全て人工心肺を使用し、心臓を一時的に止めて手術を行います。人工心肺とは心臓を止めている間、心臓と肺の代わりに血液を酸素化し体全身に循環させる装置です。心臓血管外科の手術には手術をするときに切開する場所(アプローチ法)と、弁を治す方法がそれぞれ2通りずつあります。弁置換術の場合は移植する弁を2種類から選択できます。
アプローチ法
胸骨正中切開法とMICSがあります。胸骨正中切開法は従来行われている方法で、胸の真ん中を縦に約15cm切開する方法です。胸の真ん中の胸骨を縦に切開します。すべての手術はこのアプローチ法で行うことが可能です。
弁を治す方法
弁形成術と弁置換術があります。
- 弁形成術
自分の弁組織を用いて治す方法です。狭窄症のように弁が固くなった病気には行うことはできません。
主に僧帽弁閉鎖不全症や三尖弁閉鎖不全症に行われます。
- 弁置換術
自分の弁組織では治すことができない弁膜症に行う手術です。
自分の弁を切除した後、新たに人工弁を移植します。
人工弁
人工弁には機械弁と生体弁の2種類があります。
機械弁はカーボンやチタンなどでできている弁です(写真右)。耐久性は半永久的ですが、術後ワーファリンによる血を固まりにくくする治療(抗凝固療法)が必須です。
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生体弁は牛の心膜や豚の心臓弁を加工して作られた弁です(写真左:牛心膜弁、写真右:豚心臓弁)。耐久性は10-15年と機械弁より短いですが、術後抗凝固療法を行う必要がないという利点があります。
当院では外科的弁膜症手術は鈴木医師、渡邊医師、杉本医師が担当しています。
※1 出典:Abbott Japan LLC
※2 出典:Edwards Lifesciences Corporation
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当院では外科的弁膜症手術は鈴木医師、渡邊医師、杉本医師が担当しています。
※1 出典:Abbott Japan LLC
※2 出典:Edwards Lifesciences Corporation
当院での弁膜症に対する手術数